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L'après-midi d'un faune

タルイのブログです

そういえばちょうど満月

 行動と思索の全てが欲望と名付けられてしまう日が怖い。

 特定の誰かに好きという感情を向けることも、何かの役に立とうと思うことも、人を信じることも、ただの欲望になってしまって、誰かに疎まれるのが怖い。誰かに一線を引かれるのが怖いし、誰かの邪魔をしている自分が情けないし、誰かを傷つけた自分を嫌になる。

 女の人の体に訪れるという毎月の決まりごとは現象として現れ出るものだけれど、より内的な形で、全ての人になんらかの月ごとの周期が備わっているのではないか。どんなに人と話して優しさを手に入れても、どんなに思いやりを手に入れても、全てを壊してしまいたいという乱雑な欲望とでもいうべき「影」が訪れる日が必ずやってくる。よくできた児童文学みたいに内なる影と剣を持って戦えたらいいのだけれど、相手の姿はそう捉えられずに、気づけばいつも誰かを傷つけている。美辞麗句で飾れない、単純な野性的欲望が怖い。

 

 結局セックスだ、死だって、そんな風に全ての答えを知っているかのような知識人たちに、「あえてバカになって嘘を信じようよ」といい続けたいのに、他ならぬ自分が見せる飾れない汚さが月に一度くらいでやってくるような気がする。こんな日があってもいいだろうけれど、こんな日も文章を書いている。少し、疲れる。