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L'après-midi d'un faune

タルイのブログです

Fastener

あと数分で訪れる、寒さを救う総武線を震えながら待っている。北風は容赦無く肌に残る温度を奪っていく。嗜む程度のステップを踏んで、温度が死なないようにする。タヒチの民に説明してやりたい。イッツァウィンター。これが冬だよタヒチ・ピーポー。

今日は意識がしっかりと冴えていて、気付けば、セキュリティ能力の低いソレが隠すギリギリのところで姿を見せぬアレを、無意識に目で追っている。きゃぴきゃぴとした高い声を雑音認定しながら、目だけはアレを求めている。

この螺旋、この連鎖。遙か古来唐の時代からパンティー・スパイラルと呼ばれるそれ。

吐く息は白く、人影はまばらで、休日らしいカップルが躊躇いがちに手を繋いでいる。

「寒い?」男が微笑みながら尋ねる。四捨五入したらプリンスの乗る白馬。

「うん。少し」マフラーに顔を埋める。目から上は二階堂ふみ。下腹部にはスパイラルと呼ばれるそれ。

スパイラル、スパイラル。頭の中でPerfumeが踊る。あ〜ちゃん、のっち、かしゆかの軽快なポリリズム

その魅力的な布の向こう。ソコカラナニガミエル?

それが希望そのものであると良い。大切な何かであってほしい。

電車は暖かな空間を連れてくる。この時間帯なら、人々は苛立ちを隠すだろう。ネクタイをつけた彼等は今頃家でPerfumeを聴いているはずだ。

イヤホンからは腑抜けたミスチルの愛の歌。

タヒチの民と夜を踊る僕。歌おうトュギャザー

「イッツァ・パンティー・スパイラル」

喉を枯らしながら、等身大の愛を込めて。