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L'après-midi d'un faune

タルイのブログです

だんだん通りに新しい風

暖かい場所を嫌う癖がある

柔らかい風景の中にいる自分から、早く抜け出そうとする性分だ

いつかそこから抜け出なければこの次の崖に落ちることはできないとわかっているから

ならいつも冷たい海の中にいようと思って生きながら

気づけばこの街で、この家の温もりの中にいる。

あと何年と続かないだろう、ささやかな安心感が宿ったこの家の中で

程よく温まった広袖を脱げずにいる。

焦りのない学習はこんなにも、時間を加速させて、柔らかいままに、少しづつ無知をさらけ出していく。

冬休みに入る前に、一生戻りたくないような冬休みにとかなんとか言っていたけれど、一生戻ることの出来ない冬休みだった。

毎日が、暖かく回っていた。机に佇んで、好きな音楽を聴き、好きな本を読み、フランス語の発音に苦戦しながら、バッハを弾いて、そしてこの記事を書き、毎日が通り過ぎていく。さりげない温もりの中で。

もうすぐに崖がある。戻ってくるのはいつほどか。もう戻れないかもしれない。この温もりの中には、隠しきれない切なさがひしめいている。多分そう遠くないいつかに、何かが欠けてしまいそうなきがする。